2021年12月30日木曜日

赤い鳥 第2巻第2号(特別号)

赤い鳥 第2巻第2号 大正8年(1919)特別号(1月15日発行)

目次
赤い鳥 第2巻第2号 大正8年(1919)特別号(1月15日発行)

    「赤い鳥」特別号(第二巻第二号)
  五色の花(表紙、石版刷) 清水良雄
  よろこび(口絵、三色版) 清水良雄
うさ/\兎(創作童謡)2-3 北原白秋
星の予言(長篇童話)4-13 鈴木三重吉
弥次郎兵衛(童話)14-21 小島政二郎
水喧嘩(絵話)24-25 青木健作
やまびこ(創作童謡)24-25 三木露風
平気の平左(童話)26-33 小山内薫
こぼれ米(入選創作童謡)26-33 北原白秋選
 池上喜代一 高橋敏春 田島清 稲熊樹陰[判読不能]  河津健三 川上すみを 長田泣果 水辺の人 山田藤三 金子千代雄 住矢しのぶ 矢作ふぢゐ 宮崎博 駒井二三 
鳩の笛(入選創作童謡)62-63  柳井捷 金井恒吉 をぐま
白い雲(推奨創作童謡)34 福中銀二
紅茸(推奨創作童謡)35 宮崎博
灰色の小人(童話)36-42 野上豊一郎
悪い狐(童話)36-39 鈴木三重吉
小鼠(童話)40-43 三宅周太郎
赤い鳥(創作童謡)44-45 小川未明
石臼と塩の話(童話)46-53 丹野てい子
お人形さん(童話)46-49 南部修太郎
武松の虎狩(童話)50-53 小島政二郎
紅い鸚鵡(創作童謡)54-55 西條八十
犬と笛(創作童話)56-63 芥川龍之介
一厘銭(入選綴方)64-71 鈴木三重吉選
 河野正俊 瀬山宗吉 浅野篠 牧瀬晴  小見山喜美 花桐数馬 原田静江 前田八重雄 小川十吉 浅野絢子 尾島晃子 住谷しのぶ 川手秀水 荒木絹 佐藤武彦 中村敬子 内田晶男 大久保一郎 長野静子 大島泰平
少年少女 72-73
通信 74-79
賛助読者名簿 74-79
社告 80
 さし絵、飾り絵 清水良雄 鈴木淳
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それぞれの話の出典・同話・類話・参照
 
凡例:
[出典]:出典元と思われる話。
[同話]:同じ話ではあるが、出典元かどうかはわからない。
[類話]:プロットやモチーフが似ている話。民話の場合、各国に類似する話が多数ある。
[参照]:モチーフの一部やプロットの一部、題名が似ているなど。
 
「鈴木三重吉童話全集」の付言にはそれぞれの話の国名が書かれている。それを( )内に表記した。しかし実際の国名と合わないこともある。 
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赤い鳥02.02p04-13『星の予言』(長篇童話) 鈴木三重吉
赤い鳥02.03p04-15『星の予言』(長篇童話) 鈴木三重吉
赤い鳥02.04p04-13『星の予言』(長篇童話) 鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集04.16『星のおつげ』(イタリイ) 

[出典]:
What the Stars Foretold 外部リンク
The Italian fairy book by Macdonell, Anne
 
Type 461 悪魔の顎鬚の三本の髪の毛

[類話]
グリム金田033『黄金の毛が三ぼんはえている鬼』29
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赤い鳥02.02p14-21『弥次郎兵衛』(童話)小島政二郎

[同話]:
御油赤坂並木の狐 外部リンク
東海道中膝栗毛 十返舎一九 有朋堂書店 昭2
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赤い鳥02.02p26-33『平気の平左』(童話)小山内薫
赤い鳥02.03p56-61『平気の平左』(童話)小山内薫

[出典]:
The Man who never knew Fear 外部リンク
IRISH FAIRY TALES EDITED WITH AN INTRODUCTION BY W. B. YEATS 
LONDON  T. FISHER UNWIN 1892
 
Type 326 怖さとは何かを学びたい若者。
 
[類話]:
グリム金田004『こわがることをおぼえてるために旅にでかけた男の話』4
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赤い鳥02.02p36-43『灰色の小人』(童話) 野上豊一郎

[出典]:
The Little Gray Man  外部リンク
[From the German. Kletke.]
THE GREY FAIRY BOOK By Various Edited by Andrew Lang
 
[同話]:
THE LITTLE MAN IN GREY 外部リンク
[Upper Lusatian] [Montz Hausst]
FAIRY TALES FROM ALL NATIONS.
BY ANTHONY R. MONTALBA.
 
[類話]:
Type 301A 消えた姫たちを探す。
赤い鳥01.04, 01.05『一寸法師』p48-53(童話) 高濱虚子 
赤い鳥10.06, 11.01『やくそく』 鈴木三重吉
グリム金田104『地もぐり一寸ぼうし(第一話)』91 
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赤い鳥02.02p36-39下段『悪い狐』(童話)鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集02.29『わるい狐』(ノールウエイ・アスビヨルンセン作)
 
[出典]:
Pork and Honey (Scandinavian)  外部リンク
Tales of Laughter A THIRD FAIRY BOOK EDITED BY KATE DOUGLAS WIGGIN
AND NORA ARCHIBALD SMITH

PETER'S BEAST STORIES. PORK AND HONEY.  外部リンク
TALES FROM THE FJELD. A SECOND SERIES OF POPULAR TALES, FROM THE NORSE OF P. Chr. ASBJÖRNSEN. 1874.
 
[同話]:
赤い鳥16.05p60-65『熊と狐』小野浩
 
Type 7 三つの木の名付け。
Type 49 熊と蜂蜜。狐はスズメバチの巣に熊を導く。
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赤い鳥02.02p40-43『小鼠』(童話)三宅周太郎
鈴木三重吉童話全集01.23『小鼠』(インド)[小ねずみ]

[同話]:
高僧と小鼠  外部リンク
シャルマン物語 ヒトーパデーシャ 印度の教養  森畯二 訳 拓文堂 昭和 17
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赤い鳥02.02p46-53『石臼と塩の話』丹野てい子

[出典]:
WHY THE SEA IS SALT [Asbjornsen and Moe.]  外部リンク
THE BLUE FAIRY BOOK By Various Edited by Andrew Lang 

Type565 魔法の臼。

[類話]:
日本昔話通観110『塩ひき臼』小澤俊夫 稲田 浩二 同朋舎出版

[参考]:
グリム金田116『おいしいおかゆ』103

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赤い鳥02.02p46-49下段『お人形さん』南部修太郎
鈴木三重吉童話全集02.28『お人形』(ノールウエイ)
 

[出典]:
DOLL I’ THE GRASS 外部リンク
Popular Tales from the Norse by Sir George Webbe Dasent
 
Type 402 ネズミ(ネコ、カエル、etc)のお嫁さん。

[類話]:
赤い鳥01.03『蛙の王女』p32-39(童話) 佐藤春夫
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赤い鳥02.02p50-53『武松の虎狩』(童話)小島政二郎

[同話]:
新編水滸伝巻之二十一 景陽岡にして武松虎を打つ 外部リンク
新編水滸伝巻之四十六 入雲竜法を闘しめて高廉を破る 外部リンク
新編水滸伝. 上 滝沢馬琴, 高井蘭山 著 文事堂 明19.6
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赤い鳥02.01p22-27『犬と笛』(創作童話)芥川龍之介
赤い鳥02.02p56-63『犬と笛』(創作童話)芥川龍之介  
 
注:目次では「犬と笛」となっているが、本文では「笛と犬」と校正ミスがある。
 

2021年12月28日火曜日

赤い鳥 第2巻第1号

赤い鳥 第2巻第1号 大正8年(1919)1月

目次
赤い鳥 第2巻第1号 大正8年(1919)1月

   「赤い鳥 第二巻第一号」
  孔雀(表紙、石版刷) 清水良雄
  青い海(口絵、三版) 鈴木淳
かぜひき雀(創作童謡)2-3 北原白秋
ゼメリイの馬鹿(長篇童話)4-21 鈴木三重吉
犬と笛(創作童話)22-27 芥川龍之介
かたき討(絵話)28-29 小山内薫
唐傘(童話)30-35 徳田秋聲
手品(創作童謡)36-37 西條八十
欲ばり猫(童話)38-39 鈴木三重吉
龍のほりもの(童話)40-43 小島政二郎
雪娘(童話)44-49 三宅周太郎
宝船(創作童謡)30-35[上段] 北原白秋選 
 杉浦冷石 勢喜相祐 浅川春村 小川忠之助 詩啓緒 佐藤恋 小島作次郎 木村好 青木篤二
卵(推奨創作童謡)50-51 山田彦一郎
白鷺(手毬歌)52-59 小島政二郎選
マッチ売の娘(童話)52-59 小宮豊隆
おやすみ(創作童謡)60-61 三木露風
烏の着物(童話)64-65 南部修太郎
熊(創作童話)62-67 久米正雄
からす(入選綴方)68-73 鈴木三重吉選 
 藤島祐二 津島はるえ 押田巌 長尾芳衛[長尾芳兵衛]  福田源一郎 甘粕周市 武田倉吉 吉田忠造 幾右田健一 加藤徳好 酒井忠弘 三輪照夫 岡田宗三郎 山本節 半田省三 山本秀夫 白神幾久代
少年少女 74-75
通信 76-79
賛助読者名簿 76-79
社告 80
   さし絵、飾り絵 鈴木淳
------------ 

それぞれの話の出典・同話・類話・参照
 
凡例:
[出典]:出典元と思われる話。
[同話]:同じ話ではあるが、出典元かどうかはわからない。
[類話]:プロットやモチーフが似ている話。民話の場合、各国に類似する話が多数ある。
[参照]:モチーフの一部やプロットの一部、題名が似ているなど。
 
「鈴木三重吉童話全集」の付言にはそれぞれの話の国名が書かれている。それを( )内に表記した。しかし実際の国名と合わないこともある。
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赤い鳥02.01p4-21長篇童話『ゼメリイの馬鹿』鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集01.03『ゼメリイの馬鹿』(ロシア)
 
[出典]:
Emelyan the Fool  外部リンク
FOLK-LORE AND LEGENDS RUSSIAN AND POLISH W. W. GIBBINGS
18 BURY ST., LONDON, W.C. 1890

ロシア民話集上p318『かますの命令により』アファナーシェフ 中村喜和編訳 岩波文庫
Type675 怠け者の少年 
 
[類話]:
グリム金田060『ハンスばか』
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赤い鳥02.01p22-27創作童話『犬と笛』芥川龍之介
赤い鳥02.02p56-63創作童話『犬と笛』芥川龍之介 

犬と笛  外部リンク 
少年文庫 2 蜘蛛の糸 春陽堂 昭和7

[類話]:
THE THREE DOGS.  外部リンク
FOLK-LORE AND LEGENDS SCANDINAVIAN W. W. GIBBINGS
18 BURY ST., LONDON, W.C. 1890

THE THREE DOGS  外部リンク
THE GREEN FAIRY BOOK By Various Edited by Andrew Lang
[Grimm となっているが誤り]

Type 300 竜殺し。お姫さまの救出。
 
[備考]:
赤い鳥01.06p76『通信』
 「赤い鳥」には外国物の取材が多いやうですが、もつと日本固有のものをお取り扱ひ下さいましたら、子供の頭にもまた別の感じを受けはしないかと思ひます。どうか日本固有の童話建設のために御努力下さることをお願ひいたします(相模国、国府津、一読者)
   □
 取材の配合には、いつも苦心をしてゐるつもりですが、なか/\思ふやうにまゐりません。そのうち追々理想を実現してゆく覚悟でをります。さしづめ、次号に芥川龍之介先生の「犬と笛」と題する日本に材料を取つた創作を発表します(一記者)

注:赤い鳥の1巻6号が出される段階で、すでに「犬と笛」は完成していたと言えます。
 
赤い鳥01.06p78『通信』
 一回読切や二回ぐらゐの読物でなく、もつと長い読物を盛んに載せて下さい。(東京都麹町、柴田馨)
   □
 承知致しました。現に連載中の「龍のほりもの」はこれから一年ぐらい続く予定です。なほ、芥川、有島、鈴木の諸先生へも長編の執筆を御依頼してありますから、そのうちだん/\にお目に掛けられることゝ信じます。(記者)

注:この後、芥川も有島も、3回以上の長編を赤い鳥には書いていません。つまり長編の依頼はなされてはいても、まだ、目鼻はついてなかったと言えます。
 
[参考文献]:
芥川龍之介「犬と笛の典拠について」

------------
 
赤い鳥02.01p30-35下段童話『唐傘』徳田秋聲

[同話]:
末広[すえひろがり] 狂言 外部リンク
狂言評註 大和田建樹 著 博文館 明26.4
------------
 
赤い鳥02.01p38-39童話『慾ばり猫』鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集01.22『慾ばり猫』(ノウルウエイ・アスビヨルンセン作)

[出典]:
THE DEATH OF CHANTICLEER, AND THE GREEDY CAT. 外部リンク
TALES FROM THE FJELD.
A SECOND SERIES OF POPULAR TALES, FROM THE NORSE OF
P. Chr. ASBJÖRNSEN. BY G. W. DASENT, D.C.L.
AUTHOR OF "TALES FROM THE NORSE," "ANNALS OF AN EVENTFUL LIFE," ETC.
LONDON: CHAPMAN & HALL, 193, PICCADILLY. 1874.

[類話]:
赤い鳥09.03p6-11『おなかの皮』(童話)鈴木三重吉
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赤い鳥01.04p30-37童話『龍のほりもの』小島政二郎
赤い鳥01.05p30-37童話『龍のほりもの』小島政二郎
赤い鳥01.06p36-41童話『龍のほりもの』小島政二郎
赤い鳥02.01p40-43童話『龍のほりもの』小島政二郎
------------
 
赤い鳥02.01p44-49童話『雪娘』三宅周太郎
 
[出典]:
THE SNOW-DAUGHTER AND THE FIRE-SON  外部リンク
[From the Bukowinaer Tales and Legends. Von Wliolocki. ]
THE YELLOW FAIRY BOOK By Various Edited By Andrew Lang  
 
[備考]:
赤い鳥02.06『通信』p78
 創作童話と共に外国の童話の訳も募集されたら如何でせう。例へば三宅周太郎氏や丹野てい子氏が訳された "The Snow-daughter and the Fire-son" 又は "The Glass Mountain" の如くに訳出すれば非常に面白いと思ひます。(東京、A生)
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赤い鳥02.01p52-59童話『マッチ売の娘』小宮豊隆

[同話]:
鈴木三重吉童話全集04.22『マッチ売の少女』(デンマーク、アンデルセン作)
アンデルセン童話集『まっち賣りの少女』 鈴木三重吉 訳 アルス 昭和2 外部リンク
注:小宮訳とは別訳
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赤い鳥02.01p64-65下段童話『烏の着物』南部修太郎
鈴木三重吉童話全集04.35『からすの着物』(北米土人)

[出典]:
THE OWL AND THE RAVEN 外部リンク
Nature myths of many lands by Florence V. Farmer.
New York : American Book Co., c1910.
 
[類話]:
日本昔話通観480『ふくろう紺屋』小澤俊夫 稲田 浩二 同朋舎出版
 
ふくろうとからす 外部リンク
こぼうしのすもう : 日本昔話2 磯部忠雄 著[他] 小峰書店 昭和24 
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赤い鳥02.01p62-67創作童話『熊』 久米正雄

くま 久米正雄  外部リンク
日本童話名作選集 白鳥の国 坪田譲治 等編 三十書房 昭和25(1950) 
 
注:校正ミス p65「もう一つ、これはある牧場の男から聞いた、熊と牝牛との喧嘩のお話をいたしませう。」 [牝牛][牡牛]の誤り。

[類話]:
A bear-and-bull fight on the range,1849. The "observer" was J.Ross Browne, Secretary of the California Constaurtional Convention later the same year. 
California Grizzly

 
 
[参考]:
Presence of Mind
A Lady discomfits a bear by punching him in the eye with her parasol, at Runcorn England  The Illustrated Police News, 1877 


Wikipedia カリフォルニアハイイログマ 外部リンク
 

 

2021年12月25日土曜日

赤い鳥 第1巻第6号

 赤い鳥 第1巻第6号大正7年(1918) 12月

目次
赤い鳥 第1巻第6号大正7年(1918) 12月


   「赤い鳥」第一巻第六号
  冬の日(表紙、石版刷) 鈴木淳
  魔法が解けた(口絵、三色版) 鈴木淳
またぼあ(長篇童話)2-17 鈴木三重吉
なつめ(創作童謡)18-19 北原白秋
村の宝(創作童話)20-27 島崎苳三
鳥の巣(絵話)28-29 三宅周太郎
大熊中熊小熊(童話)30-33 佐藤春夫
三匹の小豚(童話)34-35 鈴木三重吉
龍のほりもの(童話)36-41 小島政二郎
鼠のお餅(入選創作童話)42-43 角田新
天の川(推奨童謡)44-45 海野厚一
お馬が通る(推奨童謡)44-45 高橋敏春
とんび(創作童謡) 北原白秋選
 石飛歩生 巽よしを 浅川春村 小川忠之助 詩啓緖 赤島栞一 山名正太郎 沖田子龍 西田青雨 清水東暁
命の水(童話)45-51 丹野てい子
石の猿(童話)52-57 小山内薫
啄木鳥(童話)56-57 青木健作
冬の歌(創作童謡)58-59 三木露風
牧神と羊の群(子供芝居)60-67 秋田雨雀
お城(入選綴方)68-73 鈴木三重吉選 
 田中孝男 岡田淑子 服部忠彦 伊藤一郎 福田源一郎 鈴木栄一 井上栄一郎 上條春子 松居桃多郎 河村政夫 野田正三 宇野陶彌 小見山喜美 廣瀬一 一色みち 岡田すゞ子 長谷川喜人 仲武男 笠井裕
通信 74-79
賛助諸者名簿 74-79  <賛助者読者名簿>
社告 80
   さし絵、飾り絵 鈴木淳
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それぞれの話の出典・同話・類話・参照

凡例:
[出典]:出典元と思われる話。
[同話]:同じ話ではあるが、出典元かどうかはわからない。
[類話]:プロットやモチーフが似ている話。民話の場合、各国に類似する話が多数ある。
[参照]:モチーフの一部やプロットの一部、題名が似ているなど。
 
「鈴木三重吉童話全集」の付言にはそれぞれの話に国名が書かれている。それを( )内に表記した。しかし実際の国名と合わないこともある。
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赤い鳥01.05p4-19長篇童話『またぼあ』鈴木三重吉
赤い鳥01.06p2-17長篇童話『またぼあ』鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集01.02『魔法の鳥』(ドイツ・ハウフ作)
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赤い鳥01.06p20-27創作童話『村の宝 』島崎苳三
注:この話は江戸時代の日本の話のように語られているが、次のアメリカの話と同話である。出典はわからないが、放浪する聖者に関する話と思われる。

[同話]
正直爺 (亜米利加童話) 外部リンク
世界童話集. 西洋の巻 榎本秋村 実業之日本社 大正7
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赤い鳥01.06p30-33童話『大熊中熊小熊』 佐藤春夫
注:話の舞台は北海道になっている。また、熊の家に入り込むのはお婆さん。
 
[出典]:
The Story Of The Three Bears (Southey) 外部リンク
THE GREEN FAIRY BOOK By Various Edited by Andrew Lang

THE STORY OF THE THREE BEARS  外部リンク
 ENGLISH FAIRY TALES By Anonymous COLLECTED BY JOSEPH JACOBS

[類話]:(熊の家に入り込むのは金髪の少女)
THE THREE BEARS. 外部リンク
THE NATIONAL NURSERY BOOK.
三匹の熊  外部リンク
子供の楽園 東基吉 編 同文館 明40.5
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赤い鳥01.06p34-35童話『三匹の小豚』 鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集04.25『三びきの小豚』(不明)

[出典]:
THE THREE LITTLE PIGS 外部リンク
THE GREEN FAIRY BOOK By Various Edited by Andrew Lang
 
[類話]
Type 124A* ブタたちは、藁の家と、木の家と鉄の家を建てる。
Type 124 家に息を吹きつける。
The Story of The Three Pigs 外部リンク
The Winston readers.
三匹の豚 外部リンク
世界名作お伽噺  村露園 編  富田文陽堂  明43.11
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赤い鳥01.04p30-37(童話)『龍のほりもの』小島政二郎
赤い鳥01.05p30-37(童話)『龍のほりもの』小島政二郎
赤い鳥01.06p36-41(童話)『龍のほりもの』小島政二郎
赤い鳥02.01p40-43(童話)『龍のほりもの』小島政二郎
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赤い鳥01.06p45-51童話『命の水』丹野てい子

[出典]:
The Water of Life  外部リンク
[Cuentos Populars Catalans, per lo Dr. D. Francisco de S. Maspous y Labros. Barcelona, 1885. ]
THE PINK FAIRY BOOK By Various Edited by Andrew Lang

[参考]:
Type707 三人の黄金の息子。(モチーフ3.)子供たちの冒険。
グリム金田110『命の水』97 
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赤い鳥01.06p52-57童話『石の猿』小山内薫
石の猿 小山内薫 著 赤い鳥社 大正10 赤い鳥の本 外部リンク
 
[同話]:

霊根孕育源流出 心性脩持大道生 外部リンク        
 絵本西遊記全伝. 初編 巻1,2  口木山人 訳 東京金玉出版社 明16.9
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赤い鳥01.06p56-57下段童話『啄木鳥』青木健作
鈴木三重吉童話全集03.28『きつゝき』(ノールウエイ、アスビヨルンセン作)
[出典]:
GERTRUDE’S BIRD  外部リンク
Popular Tales from the Norse by Sir George Webbe Dasent
WITH AN INTRODUCTORY ESSAY ON THE ORIGIN AND DIFFUSION OF POPULAR TALES


2021年12月24日金曜日

赤い鳥 第1巻第5号

 赤い鳥第1巻第5号  大正7年(1918) 11月

 目次 
赤い鳥 第1巻第5号

   「赤い鳥」第一巻第五号
  ふたり(表紙、石版刷) 清水良雄
  悪魔の箱(口絵、三色版) 清水良雄
夕焼とんぼ(創作童謡)2-3 北原白秋
またぼあ(長篇童話)4-19 鈴木三重吉
ボビノが王様になつた話(童話)20-27 野上豊一郎
象(絵話)28-29 小山内薫
龍のほりもの(童話)30-37 小島政二郎
馬鹿(童話)38-39 鈴木三重吉
お星さん(推奨童謡)40-41 伊野宮長久
きつゝきさん(推奨童謡)40-41 宮崎博
金の牛(入選創作童話)42-47 齋藤吉三
雨ふり花(創作童謡)42-47 北原白秋選 
 いのみや 矢野秋人 小川忠之介 並木茂  浅野晃 金子蝶郎 伊谷秀人 高橋敏春
子供の極楽(子供芝居)48-57 松居松葉
かなりあ(創作童謡)58-59 西條八十
一寸法師(童話)60-67 高濱虚子
戦ごつこ(入選綴方)68-73 鈴木三重吉選
 小林譲 松澤利久夫 川村ヨネ 井澤庄一郎 北條一郎 藤澤いし 福井光治 山本梅子 岩松正 唐澤春 谷村重作 鬼頭かず子  平林千枝子 鍵和田暢男 田中定二
通信 74-79
賛助読者名簿 74-79
社告 80
   さし絵、飾り絵 清水良雄 鈴木淳
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それぞれの話の出典・同話・類話・参照

凡例:
[出典]:出典元と思われる話。
[同話]:同じ話ではあるが、出典元かどうかはわからない。
[類話]:プロットやモチーフが似ている話。民話の場合、各国に類似する話が多数ある。
[参照]:モチーフの一部やプロットの一部、題名が似ているなど。
 
「鈴木三重吉童話全集」の付言にはそれぞれの話に国名が書かれている。それを( )内に表記した。しかし実際の国名と合わないこともある。
------------

赤い鳥01.05p04-19長篇童話『またぼあ』 鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集01.02『魔法の鳥』(ドイツ・ハウフ作)

[出典]:
THE STORY OF CALIPH STORK  外部リンク
THE GREEN FAIRY BOOK By Various Edited by Andrew Lang

THE CALIPH STORK. 外部リンク
TALES OF THE CARAVAN, INN, AND PALACE.
BY WILLIAM HAUFF. WITH THE ORIGINAL ILLUSTRATIONS.
TRANSLATED FROM THE GERMAN BY EDWARD L. STOWELL.
CHICAGO: JANSEN, McCLURG, & COMPANY. 1882.
COPYRIGHT, JANSEN, MCCLURG & COMPANY. 1881.
PRINTED BY DONNELLEY, GASSETTE & LOYD.
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赤い鳥01.05p20-27童話『ボビノが王様になつた話』野上豊一郎
 
[出典]:
Bobino  外部リンク
THE GREY FAIRY BOOK By Various Edited by Andrew Lang 
この話は次のジェイコブスの話にかなり近い。

THE LANGUAGE OF ANIMALS 外部リンク
EUROPA'S FAIRY BOOK RESTORED AND RETOLD BY JOSEPH JACOBS
DONE INTO PICTURES BY JOHN D. BATTEN
G. P. PUTNAM'S SONS
NEW YORK AND LONDON
The Knickerbocker Press Copyright, 1916  BY JOSEPH JACOBS

[類話]:
Type671 三つの言葉。 
グリム金田37『三いろの言葉』33
------------
 
赤い鳥01.04p30-37(童話)『龍のほりもの』小島政二郎
赤い鳥01.05p30-37(童話)『龍のほりもの』小島政二郎
赤い鳥01.06p36-41(童話)『龍のほりもの』小島政二郎
赤い鳥02.01p40-43(童話)『龍のほりもの』小島政二郎
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赤い鳥01.05p38-39童話『馬鹿』鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集02.30『あわてもの』(不明) 外部リンク
 
[出典]:
The Foolish Weaver [From the Pushto.] 外部リンク
THE ORANGE FAIRY BOOK By Various Edited by Andrew Lang
 
Type1287 愚者たちは、自分たちの数を数えることができない。 
 
[参考]:
グリム金田160『旅にでる』143
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赤い鳥01.05p42-47入選創作童話『金の牛』齋藤吉三

[参考]:
日本昔話通観0629『金ひり馬』 小澤俊夫 稲田 浩二 同朋舎出版 外部リンク
------------
 
赤い鳥01.05p48-57子供芝居『子供の極楽』松居松葉
 
 [出典]:
THE PARADISE OF CHILDREN.  外部リンク
A WONDER BOOK FOR GIRLS & BOYS BY NATHANIEL HAWTHORNE
COPYRIGHT, 1883 AND 1892, BY HOUGHTON, MIFFLIN & CO.
------------
 
赤い鳥01.04p48-53童話『一寸法師』高濱虚子
赤い鳥01.05p60-67童話『一寸法師』高濱虚子


赤い鳥 第1巻第4号

赤い鳥1巻第4号 大正7年(1918) 10月

目次
赤い鳥1巻4号 大正7年(1918) 10月

   「赤い鳥」第一巻第四号
  くだもの(表紙、石版刷)
  烏のお礼(口絵、三色版)
蓑着て通る(創作童謡)1 泉鏡花
お祭(創作童謡)2-5 北原白秋
魔法の魚(童話)6-22 鈴木三重吉
梨の実(創作童話)28-29 小山内薫
鵞鳥(絵話)28-29 青木健作
龍のほりもの(童話)30-37 小島政二郎
狐とお菓子(童話)38-39 鈴木三重吉
蛙(推奨創作童謡)40-41 茅上真人
蚕(推奨創作童謡)40-41 北原耕一
黄金の卵(入選創作童話)41-47 酒田匏瓜
星(創作童謡)42-47 北原白秋選
  藤並敏彦 海野厚一 山田彦一郎 八木信太朗 みねけんいち 某とみを
一寸法師(童話)48-53 高濱虚子

鷹の御殿(童話)54-69 秋田雨雀
赤い鳥小鳥(創作童謡)60-61 北原白秋
大将の子と巡査の子(創作童話)62-69 有島生馬
猿まはし(入選綴り方)70-73 鈴木三重吉選 
  伊藤幸雄 伊藤百代  広瀬義雄 桑原艶子 結城平八郎 大谷一声  富岡秀雄 吉野広治  前住信雄

綴方 74-75
通信 76-79
賛助読者76-79
社告 (80)

    さし絵、飾り絵 清水良雄
------------

それぞれの話の出典・同話・類話・参照

凡例:
[出典]:出典元と思われる話。
[同話]:同じ話ではあるが、出典元かどうかはわからない。
[類話]:プロットやモチーフが似ている話。民話の場合、各国に類似する話が多数ある。
[参照]:モチーフの一部やプロットの一部、題名が似ているなど。
 
「鈴木三重吉童話全集」の付言にはそれぞれの話に国名が書かれている。それを( )内に表記した。しかし実際の国名と合わないこともある。
------------
赤い鳥01.04p06-22童話『魔法の魚』鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集04.04『魔法の魚』(ロシア)
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赤い鳥01.04p30-37(童話)『龍のほりもの』小島政二郎
赤い鳥01.05p30-37(童話)『龍のほりもの』小島政二郎 
赤い鳥01.06p36-41(童話)『龍のほりもの』小島政二郎
赤い鳥02.01p40-43(童話)『龍のほりもの』小島政二郎
 
[同話]:
新編水滸伝巻之三 九紋龍大に史家村を閙す 外部リンク
新編水滸伝. 上 滝沢馬琴, 高井蘭山 著 文事堂 明19.6
水滸伝 上 第二回 駒田信二 訳 平凡社
 
[備考]:
赤い鳥01.05p75『通信』
 十月号の「龍のほりもの」に「今からざつと千年ばかり前のことでした。………一発も鉄砲を云々」とありますが、たとひ童話にしても、子供はこれを読んで、千年前にも鉄砲があつたものと思ひはしませんでせうか。支那印度では紀元前四世紀に弾薬がありましたが、鉄砲に応用せられた跡はありません。西洋では紀元前八世紀にサラセン人がコンスタンチノオプルを囲んだ時に火器を用ゐたとしてありますが、これも勿論鉄砲ではありません。広く火薬が応用されて、鉄砲の出来たのは十五世紀以後のことであります。また三十二頁十五行目以下の文章と三十三頁の絵とを比較して見ますと、馬上の人が右の手で馬の手綱を操つってゐるのがをかしく見えます。(東北帝国大学理科大学、中島惟中)
   □
 御注意有りがたう存じます。赤面の至りです。これからかういふ不用意のないやうに心掛けます。画家にもよく話しておきました。(小島政二郎)
------------
 
赤い鳥01.04p38-39童話『狐とお菓子』鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集03.26『ころ/\お菓子』(アイルランド)
 
[出典]:
The wonderful cake (Patrick Kennedy)  外部リンク 
The Irish Fairy Book/ Author: Various/ Editor: Alfred Perceval Graves 
 
Type 2025 逃げるパンケーキ。
------------
 
赤い鳥01.04p48-53童話『一寸法師』高濱虚子
赤い鳥01.05p60-67童話『一寸法師』高濱虚子
注:中国が舞台になっているが、Type 301A に属する西洋の話を翻案した可能性がある。

[類話]:
グリム金田186『強力ハンス』166
グリム金田104『地もぐり一寸ぼうし』91
Type 301A 消えた姫たちを探す。 
Shepherd Paul  外部リンク
THE CRIMSON FAIRY BOOK By Various Edited by Andrew Lang
 
赤い鳥02.02p36-43童話『灰色の小人』野上豊一郎
赤い鳥10.06, 11.01童話『やくそく』鈴木三重吉
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赤い鳥01.04p54-59童話『鷹の御殿』秋田雨雀
光る鷹の少さな羽 露西亜童話集 秋田雨雀訳 矢野博信書房 大正10(完結) 外部リンク
鈴木三重吉童話全集03.41『鷹の騎士』(ロシア)(完結)
 
注:上記の3話はそれぞれ文体が違う。雨雀訳は、後半が省略されている。(赤い鳥01.03p32-39『蛙の王女』佐藤春夫)の後半省略も留意。
 
[出典]:
THE FEATHER OF BRIGHT FINIST THE FALCON.  外部リンク
Myths and folk-tales of the Russians, western Slavs, and Magyars.
By JEREMIAH CURTIN
BOSTON LITTLE, BROWN, AND COMPANY 1890
 
[類話]:
CUPID AND PSYCHE  外部リンク
OLD GREEK FOLK STORIES TOLD ANEW
By Josephine Preston Peabody  1897
 

 

2021年12月21日火曜日

赤い鳥 第1巻第3号

赤い鳥1巻第3号 大正7年(1918) 9月

目次

   「赤い鳥」第一巻第三号
  月の出(表紙、石版刷) 清水良雄
  赤蜻蛉(口絵、三色版) 清水良雄
まる木橋(創作童謡)2-3 北原白秋
魔法の魚(童話)4-17 鈴木三重吉
鼻きゝ源兵衛(童話)18-29 森田草平
空樽(絵話)30-31 小山内薫
蛙の王女(童話)32-39 佐藤春夫
忘れた薔薇(創作童謡)40-41 西條八十
黒い小鳥(童話)42-47 小島政二郎
お猿の剣術(童話)44-49 鈴木善太郎
罠(童話)46-47 丹野てい子
赤い花(推称創作童謡)50-51 小川忠之助
目白(推称創作童謡)50-51 亘理しづ子
虹(創作童謡)31-37 亘理しづ子 小川忠之助 平井泰太郎 大島青葩 藤岡貞子 小野三好 金井津根吉 高橋紅柿
小さなお馬(入選創作童話)52‐57 小川忠之助
雨(創作童謡)58-59 北原白秋
湖水の女(童話)60-69 鈴木三重吉
金魚(綴り方)70-79 小倉ます 小池千代子  森島孝 樋口こう  小野筆子 北田金治 平林幸太郎 牧野豊子 内田昌男 尾島晃子 長谷川巌 末永正郎 福岡三之助 某 女
通信 76-79
賛助読者名簿(一)76-79
社告 80
   さし絵、飾り絵 清水良雄
------------

それぞれの話の出典・同話・類話・参照

凡例:
[出典]:出典元と思われる話。
[同話]:同じ話ではあるが、出典元かどうかはわからない。
[類話]:プロットやモチーフが似ている話。民話の場合、各国に類似する話が多数ある。
[参照]:モチーフの一部やプロットの一部、題名が似ているなど。
 
「鈴木三重吉童話全集」の付言にはそれぞれの話に国名が書かれている。それを( )内に表記した。しかし実際の国名と合わないこともある。
------------

赤い鳥01.03p04-17童話『魔法の魚』鈴木三重吉
赤い鳥01.04p06-22童話『魔法の魚』鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集04.04『魔法の魚』(ロシア)
 
[類話]:
この話は、「Type 673」と「Type 531」が組み合わされている。

Type 673 白蛇の肉
グリム金田19『白へび』17
THE WHITE SNAKE 外部リンク
THE GREEN FAIRY BOOK By Various Edited by Andrew Lang
 
Type 531 実ありフェルナードと実なしフェルナード。
グリム金田141『実意ありフェレナンドと実意なしフェレナンド』126
------------

赤い鳥01.03p18-29童話『鼻きゝ源兵衛』森田草平
 
[同話]: 
袖珍落語集『鼻きゝ源兵衛』 磯部甲陽堂 大正2  外部リンク
日本昔話通観16-359『鼻かぎ名人』小澤俊夫 稲田 浩二 同朋舎出版
 
[類話]:
赤い鳥12.03p26-33『にせ名人』宮原晃一郎
Type 1641 何でも知っている医者
 
[備考]:
赤い鳥01.05p75-76『通信』
 第三号の森田先生の話の如きは、子供に悪感化を及ぼしはしまいかと思ひますがどうでせう。私は「赤い鳥」の健全な発達を自分のことのやうに喜んでゐます。(岐阜県益田小坂町、大江錦舟)
   □
・・・森田氏の「鼻きゝ源兵衛」は面白い読み物ではございますが、すべてが余りに偶然的で、若し運命といふものがあのやうに旨く運ぶものなら、努力ともいらないといふやうな感じを子供に与へはしますまいか。(金沢、服部千代)
   □
・・・「鼻きゝ源兵衛」に就いては岐阜の大江君からも同じやうな御意見を聞きましたが、森田先生も大変いゝ参考になつたと言つて喜んでいらつしやいます。(記者)
------------
 
赤い鳥01.03p30-31絵話『空樽』小山内薫
 
[参考]:
賢人ダイオゲネスの話 外部リンク
家庭物語 松本雲舟 著 婦人之友社 大正2
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赤い鳥01.03p32-39童話『蛙の王女』佐藤春夫
注:佐藤の話は、後半が省略されているものと思われる。
 
[同話] :
THE WISE PRINCESS (A RUSSIAN STORY) 外部リンク
The Blue Rose Fairy Book BY MAURICE BARING
NEW YORK DODD, MEAD AND COMPANY 1911
蛙姫 世界童話集. 西洋の巻 榎本秋村  実業之日本社 大正7 外部リンク (後半省略)
蛙姫 露西亜童話集 秋田雨雀 訳 矢野博信書房 大正10 外部リンク (完結)
ロシア民話集下p247『蛙の王女』 アファナーシエフ 中村喜和 編訳 岩波文庫
Type 402 ネズミ(ネコ、カエル、etc)のお嫁さん。
 
[類話]:
蛙姫 独逸童話集 グリム原著 橋本青雨 訳 外部リンク 
(グリムではない。下記のイタリアの話に近い)
The Frog (From the Italian.)   外部リンク
THE VIOLET FAIRY BOOK By Various Edited By Andrew Lang  
グリム金田69『三枚の鳥のはね』63
赤い鳥02.02『お人形さん』p46-49[下段]  南部修太郎 

[備考]:
赤い鳥01.05p77『通信』
 佐藤春夫氏の「蛙の王女」を面白く拝見しました。あの話の原書を御示教願ひます。(高松、加藤鳴海)
   □
 あれは Grimm の Fairy Tales の中にある話です。(記者)

注:グリム童話にはこの話はない
------------
 
赤い鳥01.03p42-47童話『黒い小鳥』小島政二郎
 
[出典]
The Little Black-bird  外部リンク
Indian Folk Tales: Being Side-lights on Village Life in Bilaspore, Central Provinces by E. M. Gordon (1908)(1909)
Type 2034D 鳥の豆が、臼の取っ手の差込に入り込む。
------------
 
赤い鳥01.03p44-49童話『お猿の剣術』鈴木善太郎
 
[参考]:(猿が柿につられて負けるというモチーフ)
Type 1559A* イカサマの賭け。
Type 217=J1908.1  猫とロウソク
妖怪鈴耳 シャルマン物語 (ヒトーパデーシャ) 外部リンク
イソップ寓話集 タウンゼント151『踊る猿』

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赤い鳥01.03p46-47下段童話『罠』丹野てい子
鈴木三重吉童話全集02.36『お日さま』(北米土人)
 
[出典]:
WHEN SUN WAS SNARED 外部リンク
Myths and legends of British North America, selected and ed. by Katharine Berry Judson. Chicago, A. C. McClurg & co., 1917.
------------
 
赤い鳥01.03p60-69童話『湖水の女』鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集02.05『湖水の女』(ウエイルス)

[出典]:
The Lady of the Lake.  外部リンク
The Welsh fairy-book.By W. Jenkyn Thomas ; with one hundred illustrations by Willy Pogány.T.Fisher Unwin, [1907]

2021年12月20日月曜日

赤い鳥 第1巻第2号

赤い鳥 第1巻第2号 大正7(1918) 年8月

目次
 
   「赤い鳥」第一巻第二号
  女の子(表紙、石版刷) 清水良雄
  きり/゛\す(口絵、三色版) 清水良雄
とほせんぼ(創作童謡)1 北原白秋
毛虫採(創作童話)2-3 三木露風
かはうそ(童話)4-9 鈴木三重吉
正直もの(童話)10-15 小山内薫
敵討(童話)16-23 谷崎潤一郎
かじり大王(童話)24-25 丹野てい子
青鳩(推賞創作童謡)26-27 海野厚一
烏(推賞創作童謡)26-27 槇田濱吉
ぶく/\長々火の目小僧(下)(童話)28-43 鈴木三重吉
紅い雲(創作童謡)44-45 小川未明
ねん/\ねむの木(入選創作童話)46-47 平井泰太郎
烏の手柄(童話)48-81 小島政二郎
小人の謎(童話)52-57 南部修太郎
鈴とつばくろ(募集創作童謡)56-61 北原白秋選
 川上千代子 百瀬金之助 加藤鳴海  芝やすを 海野厚一 松原すゞ子 山田早苗子
蟻と驢馬(童話)58-61 秋庭俊彦
子守うた(創作童謡)64-71 北原白秋
泣いて褒められた話(創作童話)64-71 有島生馬
お祭り(募集作文)72-77 鈴木三重吉選
 河合俊雄 荒木千代子 吉田貞一 藤澤いし 川本義雄 羽多野壽一 高濱たつ子 早川よしゐ 阿部長壽 松田しづ 中村幸一 長谷川あや 原菊枝 笹岡隆一
  通信 78-79
  社告 80-1[80]
  さし絵、飾り絵 清水良雄
------------

それぞれの話の出典・同話・類話・参照
凡例:
[出典]:出典元と思われる話。
[同話]:同じ話ではあるが、出典元かどうかはわからない。
[類話]:プロットやモチーフが似ている話。民話の場合、各国に類似する話が多数ある。
[参照]:モチーフの一部やプロットの一部、題名が似ているなど。
「鈴木三重吉童話全集」の付言にはそれぞれの話に国名が書かれている。それを( )内に表記した。しかし実際の国名と合わないこともある。
------------
 
赤い鳥01.02p04-09童話『かはうそ』鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集01.20『かはうそ』(北米土人)
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赤い鳥01.02p10-15童話『正直もの』小山内薫

[類話]:
赤い鳥05.05p6-15童話『デイモンとピシアス』鈴木三重吉  青空文庫
走れメロス 太宰治  青空文庫
 
[備考]:
赤い鳥01.05p79『通信』
・・・・
  第二号の「正直もの」は高等小学読本巻一第三課真の知己の例話に引かれてゐる、シゝリー島のピチウスとダモンとの物語と比較して非常に興味を感じました。・・・
(群馬県滝川小学校、大澤雅休)

高等小学読本 第一巻 外部リンク
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赤い鳥01.02p16-23童話『敵討』谷崎潤一郎
鈴木三重吉童話全集03.35『珊瑚』(支那)
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赤い鳥01.02p24-25童話『かじり大王』丹野てい子
鈴木三重吉童話全集04.17『魔法のゆびわ』(イタリイ)

[出典]:
The Stone in the Cock’s Head (Italian)  外部リンク
Tales of Laughter A THIRD FAIRY BOOK EDITED BY KATE DOUGLAS WIGGIN
AND NORA ARCHIBALD SMITH

[同話]:
The Pentamerone 4.1(4.7) The Stone in the Cock's Head 外部リンク

[類話]:
Type560 魔法の指輪。
THE MAGIC RING 外部リンク
THE Yellow Fairy Book EDITED BY ANDREW LANG
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赤い鳥01.01p32-45童話『ぶくぶく長々火の目小僧』鈴木三重吉
赤い鳥01.02p28-43童話『ぶくぶく長々火の目小僧』鈴木三重吉

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赤い鳥01.02p48-81童話『烏の手柄』小島政二郎
鈴木三重吉童話全集02.34『からすのてがら』(北米土人)
[出典]:
ORIGIN OF LIGHT AND FIRE 外部リンク
Myths and legends of British North America, selected and ed. by Katharine Berry Judson. Chicago, A. C. McClurg & co., 1917.
------------

赤い鳥01.02p52-57童話『小人の謎』南部修太郎

[同話]:
グリム金田61『がたがたの竹馬こぞう』55
Type500 援助者の名前 (Titeliture, Rumpelstilzehen, Tom-Tit-Tot).
RUMPELSTILTZKIN 外部リンク
THE BLUE FAIRY BOOK By Various Edited by Andrew Lang  
 
[類話]:
Tom Tit Tot 外部リンク
ENGLISH FAIRY TALES By Anonymous COLLECTED BY JOSEPH JACOBS

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2023.4.15日追加

[出典]:Хламушка 外部リンク
Сказки, собранные братьями Гриммами 1895

参考文献:
グリム童話「ルンペルシュティルツヒェン」の明治期から大正期の翻訳
野口芳子 梅花女子大学・大学院児童文学会 2022-03-15
http://doi.org/10.20832/00000269

2023.4.15日追加
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赤い鳥01.02p58-61クルイロフから『蟻と驢馬』秋庭俊彦

一 驢馬の鈴

[同話]:
The Ass 外部リンク
Krilof and His Fables Ivan Andreevich Krylov ·
William Ralston Shedden Ralston
Strahan and Company 1869
クルイロフ寓話集8.13『驢馬』 内海周平訳 岩波文庫
Type 40A* 狼は尻尾にベルを取り付ける。ベルの音が危険を知らせる。

[類話]:
J953.1 犬は枷を自慢する。首の枷を飾りだと思う。
イソップ寓話集 タウンゼント59『人を噛む犬』

二 蟻の自慢
 
[同話]:
The Ant. 外部リンク
クルイロフ寓話集6.14『蟻』 内海周平訳 岩波文庫
 
注:タイトルの「蟻」の字に、[蟻(てう)]とフリガナの誤植があるため「蝶の自慢」とされることがあるようだ。

2021年12月19日日曜日

赤い鳥 第1巻第1号

赤い鳥 第1巻第1号  大正7(1918) 年7月

目次
赤い鳥1巻1号 目次

「赤い鳥」第一巻第一號
  お馬の飾り(表紙、石版刷) 淸水良雄
  おふね(口絵、三色版)   淸水良雄
りす/\小栗鼠(創作童謡) 2-3 北原白秋
二人の兄弟(創作童話)4-7 島崎藤村
蜘蛛の糸(創作童話)8-13 芥川龍之介
大いたち(童話)14-17 鈴木三重吉
あの紫は(創作童謡)18-19 泉鏡花
手づま使(童話)20-27 徳田秋聲
わるい狐(童話)28-29 小島政二郎
木の實(創作童謡)30-31
  烏の櫛(推稱) 河上ぬひ子
  かたぎの實(推稱) 槇田濱吉
ぶく/\長々火の目小僧(上)(童話)31-45 鈴木三重吉
おせつかい(推賞創作童話)46-49 山崎寛
看板の字(創作童謡)48-49
  村松恭 宇野陶彌 渡邊繁彦 井上晃  野間信秀 阿部利彌 川崎芳太郎 松居桃多郎  和田努 丸田七郎 中村浩 上田正一 關屋友彦 伊藤節夫 
小さな兵隊さん(推賞創作童話)50-51 伊東伸子
日本人と西洋人と黑ん坊(童話)51 丹野てい子
雉子ぐるま(創作童謡)52-53 北原白秋
俵の蜜柑(童話)54-59 小山内薫
ねむの木(童謡)54-59 北原白秋選
天使(童話)60-63 小宮豐隆
ぽツぽのお手帳(創作童話)64-71 鈴木三重吉
小猫(募集作文)72-75 鈴木三重吉選
  大槻錄郎 峰島不二子 加藤健 谷村文子 樋口八重子 矢崎ますよ
通信 76-77
社告 78
  挿し繪、飾り繪 淸水芳雄
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それぞれの話の出典・同話・類話・参照

凡例:
[出典]:出典元と思われる話。
[同話]:同じ話ではあるが、出典元かどうかはわからない。
[類話]:プロットやモチーフが似ている話。民話の場合、各国に類似する話が多数ある。
[参照]:モチーフの一部やプロットの一部、題名が似ているなど。
 
「鈴木三重吉童話全集」の付言にはそれぞれの話に国名が書かれている。それを( )内に表記した。しかし実際の国名と合わないこともある。
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赤い鳥01.01『赤い鳥の標榜語モツトー』
○現在世間に流行してゐる子供の読物の最も多くは、その俗悪な表紙が多面的に象徴してゐる如く、種々の意味に於て、いかにも下劣極まるものである。こんなものが子供の真純を侵害しつゝあるといふことは、単に思考するだけでも怖ろしい。
○西洋人と違つて、われ/\日本人は、哀れにも殆未だ嘗て、子供のために純麗な読み物を授ける、真の藝術家の存在を誇り得た例がない。
○「赤い鳥」は世俗的な下卑た子供の読みものを排除して、子供の純性を保全開発するために、現代大一流の藝術家の真摯なる努力を集め、兼て、若き子供のための創作家の出現を迎ふる、一大区画的運動の先駆である。
○「赤い鳥」は、只単に、話材の純清を誇らんとするのみならず、全誌面の表現そのものに於て、子供の文章の手本を授けんとする。
○今の子供の作文を見よ。少くとも子供の作文の選択さるゝ標準を見よ。子供も大人も、甚だしく、現今の下等なる新聞雑誌記事の表現に毒されてゐる。「赤い鳥」誌上鈴木三重吉選出の「募集作文」は、すべての子供と、子供の教養を引受けてゐる人々と、その他のすべての国民とに向つて、真個の作文の活例を教へる機関である。
○「赤い鳥」の運動に賛同せる作家は、泉鏡花、小山内薫、徳田秋聲、高濱虚子、野上豊一郎、野上彌生子、小宮豊隆、有島生馬、芥川龍之介、北原白秋、島崎藤村、森本太郎、森田草平、鈴木三重吉其他十数名、現代の名作家の全部を網羅してゐる。

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赤い鳥01.01p8-13創作童話『蜘蛛の糸』芥川龍之介 

三つの宝 蜘蛛の糸 外部リンク
芥川竜之介 著  改造社  昭和3

[出典]:
因果の小車 蜘蛛の糸 外部リンク
ポール・ケラス 著 鈴木貞太郎 訳 (鈴木大拙) 長谷川商店 明31.9

[類話]:
Type 804 ペテロの母親は天国から落ちる。
グリム金田224.5『ペーテル聖者の母』221 金田鬼一 訳 岩波文庫
冗談とまじめ466『司教が子どもが祈るのを見たこと』 ヨハネス・パウリ 名古屋初期新高ドイツ語研究会訳 同学社
中国民話集09.2『小鳥前生 トンビになった目連の母親』 飯倉照平 編訳 岩波文庫
日本昔話通観405『仏の糸』

[備考]:
赤い鳥01.02p78『通信』
「赤い鳥」は子供でなくも我々にも非常に興味がありました。「蜘蛛の糸」は偶々セルマ、ラゲレーフの「アワー、ロード、エンド、セイント、ピーター」の話の筋と同じなものを興味多く感じました。ラゲレーフのは無論基督教のお話です。(鳥谷部陽太郎)

Our Lord and Saint Peter, by Selma Lagerlöf  外部リンク

赤い鳥01.04p78『通信』
・・・芥川龍之介氏の「蜘蛛の糸」は創作童話とありますが翻案ではないでせうか。翻案でも芸術的に価値があれば、それ自身に独立し得る訳ですが、私は最初あれを仏典で見て、それに多少潤飾を加へて、子供等に話したことがありました。・・・・(江渡幸三郎) 

注:江渡幸三郎は、江渡狄嶺の本名。仏典とは鈴木大拙の「因果の小車」を指すのか?

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赤い鳥01.01p14-17『大いたち』(童話)鈴木三重吉

大いたち 外部リンク
世界童話集:初級 まめのはしご: 東西社:昭和24 

[出典]:
Wolverene and the Geese (Eastern Eskimo)  外部リンク
Myths and legends of British North America, selected and ed. by Katharine Berry Judson. Chicago, A. C. McClurg & co., 1917.

[類話]:
赤い鳥02.05p38-41童話『七面鳥の踊』鈴木三重吉

参考文献:赤い鳥研究p162-163
『赤い鳥と外国児童文学』ー 特に民話についてー 渡辺茂男   小峰書店

[備考]:
赤い鳥01.03p78-79『通信』
・・・第一号の「大いたち」は大変面白く読みました。あの材料をお取りになつた原本が見たくなりました。私も先生の下に、将来大いに子供のために尽くして見たいと思つてをります。(福山県立中学校、松下巌)
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 あの話は、Katharine B. Judson といふ婦人が編纂した Myths and Legends of British North America (A.C. Mc Clurg & Co., Chicago)の第百四十二頁 "Wolverene and the Geese" (東部エスキモー人の民話)を私の表現で再話したのです。原文はもつと単純に書いてあつて非常にナイーヴなものですが、そのまゝ訳出したのでは、子供の頭に這入りにくいので、原話の筋を解り易くあんなに書きました。原本には、北米土人の神話伝説が百篇ばかり這入つてをります。その中の面白いのは先般来大阪朝日へだいぶ書きました。「大いたち」が一例を示してゐるやうに、すべての話が、悉く欧羅巴あたりの類型的なお伽噺とちがつて、非常に清新な独創的に感じがいたします。(鈴木三重吉)

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赤い鳥01.01p28-29童話『わるい狐』小島政二郎

[類話]:
Type 545 援助者としての猫。
フランス民話集03『金ぴか狐』新倉朗子訳 岩波文庫
ペンタメロネ2.6『ピゾー』(感謝は稀なる小草)
比島民譚集『ユアン・プソン・タンビ・タンビと猿』外部リンク
ペロー童話集『ねこ先生または長靴をはいた猫』新倉朗子訳 岩波文庫
グリム金田38『靴はき猫』

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赤い鳥01.01p32-45童話『ぶくぶく長々火の目小僧』鈴木三重吉
赤い鳥01.02p28-43童話『ぶくぶく長々火の目小僧』鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集03.02『ぶく/\長々火の目小僧』(ロシア)
小国民シリーズ『ぶくぶく長々・火の目こぞう』外部リンク
五色の花たば : 童話集 鈴木三重吉 著[他] 小学館 昭和23

[類話]:
Long, Broad, and Quickeye (A Bohemian Story) 外部リンク
THE GREY FAIRY BOOK By Various Edited by Andrew Lang

Type 513A 六人は、世界を股にかける。
グリム金田151『六人の家来』134 金田鬼一 訳 岩波文庫
グリム金田078『六人男、世界を股にかける』71
グリム金田247(7)『耳のいい人と脚の早い人と息の強い人と力の強い人』224
グリム金田213『あめふらし』191

HOW SIX MEN TRAVELLED THROUGH THE WIDE WORLD 外部リンク
THE YELLOW FAIRY BOOK By Various Edited By Andrew Lang

Type 513B 水陸両用の船。
ロシア民話集上p207『空飛ぶ船』 アファナーシエフ 中村喜和 編訳 岩波文庫
THE FLYING SHIP (From the Russian. ) 外部リンク
THE YELLOW FAIRY BOOK By Various.  Edited By Andrew Lang
グリム金田070『黄金のがちょう』64
今昔物語05.19『天竺の亀、人に恩を報ずる語』

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赤い鳥01.01p46-49推賞創作童話『おせつかい』山崎寛

[同話]:
狐の裁判 旅人と大蛇の裁判  ゲーテ著 樋口紅陽 訳 外部リンク
伊曽保物語3.04『たつと人の事』 外部リンク
Type 155=J1172.3  恩知らずの動物は、再び拘束される。
日本昔話大成  動物新 13.2『商人と蛇・第二類』関敬吾 角川書店

[類話]:
赤い鳥11.04『虎と乞食』鈴木三重吉

[備考]:
赤い鳥01.01p76-77『通信』鈴木三重吉
 募集創作童話は、雑誌も未刊中でしたので、締切までに僅か二十六篇しかまゐりませんでした。その中で、やつと「おせつかい」と「チイさな兵隊さん」の二つを選びました。二つとも私がちよい/\手を入れました。お二人ともどこがどう直してあるかといふことを、よく御覧下さい。
「おせつかい」は、ひもじくつて堪らないのを、石でお腹を抑へて紛らしてゐるといふ点を、原始的な面白い掴まへどころだと思ひました。これだけ直して見ると、どこかの民話のやうな、感情の簡樸性と、軽い滑稽とが品よく出てまゐりました。原作は、対話が延び延びしてゐませんでした。
「小さな兵隊さん」は、こんな種の作は稍ともすると、無理に子供らしさを作らうとする、甘つたるい、わざとらしいものになり勝なものですが、そこを上手にくゞつて、一寸もさういふ厭味がありません。これだけでは少し単純で物足りないところもありますが、ともかく、控へ目な、純な感情を推賞しておきます。かういふ種類の作は「おせつかい」のやうな、所謂フエイブルとちがつて、お話の筋のからくりを工夫する手数がないといふ点で、余程楽に作られ、又、個性的な感情も自由に出せます。どうか、かういふものもどんどん試作して下さい。・・・・(鈴木三重吉)

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赤い鳥01.01p60-63童話『天使』小宮豊隆
鈴木三重吉童話全集04.09『天使』(デンマーク、アンデルセン作)
天使 アンデルセン童話集 鈴木三重吉 訳 アルス 昭和2 外部リンク
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赤い鳥01.01p64-71創作童話『ぽッぽのお手帳』鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集05.19『ぽつぽのお手帳』(鈴木三重吉創作)