2021年12月24日金曜日

赤い鳥 第1巻第4号

赤い鳥1巻第4号 大正7年(1918) 10月

目次
赤い鳥1巻4号 大正7年(1918) 10月

   「赤い鳥」第一巻第四号
  くだもの(表紙、石版刷)
  烏のお礼(口絵、三色版)
蓑着て通る(創作童謡)1 泉鏡花
お祭(創作童謡)2-5 北原白秋
魔法の魚(童話)6-22 鈴木三重吉
梨の実(創作童話)28-29 小山内薫
鵞鳥(絵話)28-29 青木健作
龍のほりもの(童話)30-37 小島政二郎
狐とお菓子(童話)38-39 鈴木三重吉
蛙(推奨創作童謡)40-41 茅上真人
蚕(推奨創作童謡)40-41 北原耕一
黄金の卵(入選創作童話)41-47 酒田匏瓜
星(創作童謡)42-47 北原白秋選
  藤並敏彦 海野厚一 山田彦一郎 八木信太朗 みねけんいち 某とみを
一寸法師(童話)48-53 高濱虚子

鷹の御殿(童話)54-69 秋田雨雀
赤い鳥小鳥(創作童謡)60-61 北原白秋
大将の子と巡査の子(創作童話)62-69 有島生馬
猿まはし(入選綴り方)70-73 鈴木三重吉選 
  伊藤幸雄 伊藤百代  広瀬義雄 桑原艶子 結城平八郎 大谷一声  富岡秀雄 吉野広治  前住信雄

綴方 74-75
通信 76-79
賛助読者76-79
社告 (80)

    さし絵、飾り絵 清水良雄
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それぞれの話の出典・同話・類話・参照

凡例:
[出典]:出典元と思われる話。
[同話]:同じ話ではあるが、出典元かどうかはわからない。
[類話]:プロットやモチーフが似ている話。民話の場合、各国に類似する話が多数ある。
[参照]:モチーフの一部やプロットの一部、題名が似ているなど。
 
「鈴木三重吉童話全集」の付言にはそれぞれの話に国名が書かれている。それを( )内に表記した。しかし実際の国名と合わないこともある。
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赤い鳥01.04p06-22童話『魔法の魚』鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集04.04『魔法の魚』(ロシア)
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赤い鳥01.04p30-37(童話)『龍のほりもの』小島政二郎
赤い鳥01.05p30-37(童話)『龍のほりもの』小島政二郎 
赤い鳥01.06p36-41(童話)『龍のほりもの』小島政二郎
赤い鳥02.01p40-43(童話)『龍のほりもの』小島政二郎
 
[同話]:
新編水滸伝巻之三 九紋龍大に史家村を閙す 外部リンク
新編水滸伝. 上 滝沢馬琴, 高井蘭山 著 文事堂 明19.6
水滸伝 上 第二回 駒田信二 訳 平凡社
 
[備考]:
赤い鳥01.05p75『通信』
 十月号の「龍のほりもの」に「今からざつと千年ばかり前のことでした。………一発も鉄砲を云々」とありますが、たとひ童話にしても、子供はこれを読んで、千年前にも鉄砲があつたものと思ひはしませんでせうか。支那印度では紀元前四世紀に弾薬がありましたが、鉄砲に応用せられた跡はありません。西洋では紀元前八世紀にサラセン人がコンスタンチノオプルを囲んだ時に火器を用ゐたとしてありますが、これも勿論鉄砲ではありません。広く火薬が応用されて、鉄砲の出来たのは十五世紀以後のことであります。また三十二頁十五行目以下の文章と三十三頁の絵とを比較して見ますと、馬上の人が右の手で馬の手綱を操つってゐるのがをかしく見えます。(東北帝国大学理科大学、中島惟中)
   □
 御注意有りがたう存じます。赤面の至りです。これからかういふ不用意のないやうに心掛けます。画家にもよく話しておきました。(小島政二郎)
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赤い鳥01.04p38-39童話『狐とお菓子』鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集03.26『ころ/\お菓子』(アイルランド)
 
[出典]:
The wonderful cake (Patrick Kennedy)  外部リンク 
The Irish Fairy Book/ Author: Various/ Editor: Alfred Perceval Graves 
 
Type 2025 逃げるパンケーキ。
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赤い鳥01.04p48-53童話『一寸法師』高濱虚子
赤い鳥01.05p60-67童話『一寸法師』高濱虚子
注:中国が舞台になっているが、Type 301A に属する西洋の話を翻案した可能性がある。

[類話]:
グリム金田186『強力ハンス』166
グリム金田104『地もぐり一寸ぼうし』91
Type 301A 消えた姫たちを探す。 
Shepherd Paul  外部リンク
THE CRIMSON FAIRY BOOK By Various Edited by Andrew Lang
 
赤い鳥02.02p36-43童話『灰色の小人』野上豊一郎
赤い鳥10.06, 11.01童話『やくそく』鈴木三重吉
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赤い鳥01.04p54-59童話『鷹の御殿』秋田雨雀
光る鷹の少さな羽 露西亜童話集 秋田雨雀訳 矢野博信書房 大正10(完結) 外部リンク
鈴木三重吉童話全集03.41『鷹の騎士』(ロシア)(完結)
 
注:上記の3話はそれぞれ文体が違う。雨雀訳は、後半が省略されている。(赤い鳥01.03p32-39『蛙の王女』佐藤春夫)の後半省略も留意。
 
[出典]:
THE FEATHER OF BRIGHT FINIST THE FALCON.  外部リンク
Myths and folk-tales of the Russians, western Slavs, and Magyars.
By JEREMIAH CURTIN
BOSTON LITTLE, BROWN, AND COMPANY 1890
 
[類話]:
CUPID AND PSYCHE  外部リンク
OLD GREEK FOLK STORIES TOLD ANEW
By Josephine Preston Peabody  1897