2022年1月3日月曜日

赤い鳥第2巻第4号

赤い鳥02.04 大正8年(1919)4月
目次

赤い鳥02.04 大正8年(1919)4月

   「赤い鳥」四月号 (第二巻第四号)
さくら(表紙、石版刷) 清水良雄
まちぶせ(口絵、三色版) 清水良雄
あわて床屋(童謡) (2-3) 北原白秋
星の予言(長編童話) (4-13) 鈴木三重吉
小さな土産話(童話) (14-19) 島崎藤村
てる/\坊主(創作童謡) (20-21) 伊藤燁子
一郎次二郎次三郎次(童話) (22-27) 菊池寛
がらすの山(童話) (28-33) 丹野てい子
 赤い橇(入選創作童謡) (28-33) 北原白秋選
生駒狸秋 宮崎博  丘本鞜草 木村好邇  高橋敏春 山名正太郎  橘勝一 安中作一郎
   赤い橇(入選創作童謡) (36-41) 中島幸三郎 朝倉芳夫 橋本作一 河盛好蔵 櫻井ひろむ 中島国雄 多田園子 山崎真 青木とく二 矢作ふぢゐ 田島清
 土筆(推奨創作童謡) (34) 川上すみを
 かけす(推奨創作童謡) (35) 岡野栄一
ひッひッひ(創作童話) (36-41) 鈴木三重吉
源氏の旗あげ(童話) (42-47) 小島政二郎
弱虫(創作童話) (48-55) 伊藤英子
動物園(創作童謡) (56-57) 北原白秋
お恒の方(童話) (58-63) 森田草平
 ねずみ落し(入選綴方) (64-71) 鈴木三重吉選
 酒井愛吉 伊藤百代 内藤弁蔵 森下忠政 円城寺幸代 柴山兎司夫 松谷とみ子 尾関つるゑ 中村又吉 鈴木武男 室本みつえ 増田幸一 福田源一郎                
  少年少女 (72-74)
  綴方選外佳作 (73-74)
  通信 (75-79)
  地方童謡 (76-78)
  賛助読者名簿 (78-79)
  社告 (80)
さしゑ、飾り絵  清水良雄
         鈴木淳
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それぞれの話の出典・同話・類話・参照
 
凡例:
[出典]:出典元と思われる話。
[同話]:同じ話ではあるが、出典元かどうかはわからない。
[類話]:プロットやモチーフが似ている話。民話の場合、各国に類似する話が多数ある。
[参照]:モチーフの一部やプロットの一部、題名が似ているなど。
 
「鈴木三重吉童話全集」の付言にはそれぞれの話の国名が書かれている。それを( )内に表記した。しかし実際の国名と合わないこともある。
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赤い鳥02.03p04-15『星の予言』(長篇童話)鈴木三重吉
赤い鳥02.04p04-13『星の予言』(長篇童話)鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集04.16『星のおつげ』(イタリイ)

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赤い鳥02.04p14-19『小さな土産話』(一,二,三)島崎藤村

一 兎と針鼠
注:グリムと同じ話だが、管見では、当時のグリム童話集の英訳本などには、この話は見当たらない。

[出典]:
The Race Between Hare and Hedgehog (English)  外部リンク
Tales of Laughter A THIRD FAIRY BOOK EDITED BY KATE DOUGLAS WIGGIN
AND NORA ARCHIBALD SMITH
注:(English)となっているが、(ドイツ)の誤り。

The Race Between the Hedgehog and the Hare 外部リンク
Translated from the Plattdütsch, by E.D.Butler
注:この話もグリムと同じだが、グリムの名はない。

グリム金田209『兎とハリネズミ』187
Type 275A* ハリネズミとウサギの競争。
Type 1074 ズルをして競争に勝つ。身内の援助。

[類話]:
鈴木三重吉童話全集01.25『かけつくら』(アフリカ土人)
ペリー版 イソップ寓話集649『シカとハリネズミとイノシシ』 外部リンク
日本昔話通観547『狐と虎の競争』小澤俊夫 稲田 浩二 同朋舎出版

二 苺

[参考]:
ナスレッディン・ホジャ物語『屁のごまかし』森正夫 編 東洋文庫

三 盲目の雀

[参考]:
THE BLIND SPARROW'S FRIEND 外部リンク
Lessons from Life (animal and Human)
A Compendium of Moral Teachings Illustrated by Curious and Interesting Habits, Relations, Instincts, Peculiarities, and Ministries of Living Creatures 1914

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赤い鳥02.04p22-27『一郎次次郎次三郎次』(童話)菊池寛
赤い鳥02.05p42-47『一郎次二郎次三郎次』(童話)菊池寛
赤い鳥02.06p14-19『一郎次次郎次三郎次』(童話)菊池寛

注:日本の話のようになっているが、西洋の昔話がベースになっているように思われる。

[参考]:
Type 653 技を身につけた四人兄弟
グリム金田139『三人兄弟』124
グリム金田144『名人四人兄弟』129
日本昔話通観247『難題婿--一芸の達人』
日本昔話通観248『難題婿--仕事の早技』
古典落語0355『三人兄弟』

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赤い鳥02.04p28-33『がらすの山』(童話)丹野てい子

[出典]:
The Glass Mountain [From the Polish. Kletke.]  外部リンク
THE Yellow Fairy Book EDITED BY ANDREW LANG

[同話]:
ガラスの山 (ポーランド) 外部リンク
童話の世界めぐり    樋口紅陽 訳   九段書房    大正11

Type 530 ガラス山の上のプリンセス
[類話]
グリム金田219『リンクランクじいさん』196

[備考]:
赤い鳥02.06p78『通信』
 創作童話と共に外国の童話の訳も募集されたら如何でせう。例へば三宅周太郎氏や丹野てい子氏が訳された "The Snow-daughter and the Fire-son" 又は "The Glass Mountain" の如くに訳出すれば非常に面白いと思ひます。(東京、A生)

注:A生 は、赤い鳥2.1『雪娘』三宅周太郎 と 赤い鳥2.4『がらすの山』丹野てい子 の英題を正確に記しているので、両者がアンドルー・ラングの翻訳であることを知っていたことになりますが、ラングについての言及はありません。思わせぶりにわざと書かなかったのか? それとも編集者が削ったのか? 興味深いところではあります。

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赤い鳥02.04p36-41『ひッひッひ』(創作童話)鈴木三重吉
鈴木三重吉童話全集05.33『小熊』(イギリス、アメリカ)
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赤い鳥02.04p42-47『源氏の旗あげ』(童話)小島政二郎
赤い鳥02.05p50-55『源氏の旗あげ』(童話)小島政二郎
赤い鳥02.06p24-27『源氏の旗あげ』(童話) 小島政二郎
赤い鳥03.01p28-33『源氏の旗あげ』(童話)小島政二郎
赤い鳥03.02p48-51『源氏の旗あげ』(童話)小島政次郎

[同話]:
殿下の乗合  外部リンク
新訳平家物語 渋川玄耳 著 金尾文淵堂 大正3
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赤い鳥02.03p41-47『お恒の方』(童話)森田草平
赤い鳥02.04p58-63『お恒の方』(童話)森田草平
赤い鳥02.05p56-61『お恒の方』(童話)森田草平